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Y染色体は民族の多様性、言語、宗教、人間の移住パターンなどの過去のさまざまな歴史的研究をするための有益な手法の一つとして研究に提供されています。また、それは私たちの地理的起源のありかを探しだすことにも使用されてきました。

ここでは、Y染色体にかかわるさまざまな歴史的研究について述べています

- 移住評価と人種のパターン

  

  

調査研究と歴史:

 

人間の系譜をDNA鑑定を使用して行うというこの興味深い学問の指導的研究者の1人としてスコットR.ウッドワード博士という人物がいます。ウッドワード博士は、ブリガム・ヤング大学の微生物学の教授であり、Molecular Genealogy Programの教員です。彼は1984年にユタ大学から遺伝学の博士号を授与しました。現在、ブリガムヤング大学で彼はシリア・エジプト発掘チームに参加し、 エジプトの庶民の墓地やエジプト王室からのミイラの遺伝子の分析の指導をしています。 現在ウッドワード博士は遺伝子の移動(古代及び現代双方の母集団を含む)と死海写本を含む古代写本のDNA分析により人類の人口移動を追跡することにも参画しています。

創世記の第5章で、アダムがセス(アダムの三男)を、セスがイノシュを、イノシュがケナンをもうけるとなっています。現代の遺伝学用語で解釈すると、アダムがY染色体コピーのひとつをセスに伝え、セスがコピーのひとつをイノシュに伝えているということになります。聖書によると、ユダヤ人の聖職者は3300年前にその地位を固めました。そのとき、最初のイスラエルの司祭長が認証されたのです。聖職者に関するユダヤ人男性の名称は今日まで継続しています。この精神的血統は厳密な父系適正で決定されています。アリゾナ大学マイケル・ハマー博士とその共同研究者たちは父親から息子に伝えられるY染色体の特徴を利用して父性家系図の構築に取り掛かりました。分子生物学の技術は父系の継承のミステリーを解くため、現在も改良が続けられています。

Y染色体ハプロタイプを生成するために利用される共通のSTRシステムのうち、そのいくつかは下記に示されています。 この情報を提供している研究所ではYハプロタイプの生成のために26のマーキングされたSTRシステム(Xの印部分)を使用しています。
 

共通Y染色体STRマーカー
マーカー

Identigene26 Y-STR

DYS310
...
DYS384
...
DYS385a
X
DYS385b
X
DYS388
X
DYS389 I
X
DYS389 II
X
DYS390
X
DYS391
X
DYS392
X
DYS393
X
YCAIIa
X
YCAIIb
X

DYS394

(DYS19)

X
DYS425
...
DYS426
X
DYS434
...
DYS435
...
DYS436
...
DYS437
X
DYS438
X
DYS439
X
DYS447
X
DYS448
...
DYS449
...
DYS454
X
DYS455
X
DYS459a
...
DYS459b
...

DYS460

(Y-GATA-A7.1) 

X

DYS461

(Y-GATA-A7.2) 

X
DYS462
X
Y-GATA-A4
X
GGAAT1B07
X
Y-GATA-A8
...
Y-GATA-A10
X
Y-GATA-C4
X
Y-GATA-H4
X

人間のX染色体及びY染色体は、他の動物と同様、2億4000万年から3億2000万年前に通常の一対の常染色体から発展しました。この差異は哺乳類及び鳥類の血統分岐後に起こったと正確に指摘されています。X及びY染色体の再結合しない領域は、その後数年にわたって高度に差別化されるようになりました。

Y染色体は長い年月を過ぎても その性質が変化しない特徴があります。そのためY染色体上の変異はその進化の過去の時点の記録を表し、系図学者及び考古学者の研究を補助するもとして利用されています。ある変異が個人の再生能力に影響を与えない限り、その変異は保存され、子々孫々に受け継がれます。DNAの積み木のようなヌクレオチドのブロック間の交換は一塩基多型(SNP)、または、点突然変異と呼ばれています。Y染色体上の、多型の異なる連なりはハプロタイプとして知られています。これらのハプロタイプの変化を見ることにより、2名以上の個人の生物学的関係を構築することができます。
 
スタンフォード大学ピーター・アンダーヒル博士は、現代人がアフリカから移住したことが判明している古代のヒトの移住からの子孫であるとの遺伝的証拠を発見するためにY染色体SNPマーカーを利用しました。右側の図は、研究者がY染色体進化の研究から発見したものを要約したものです。Y染色体は、またヨーロッパの植民地化及びいくつかの言語の出処を研究するために利用されてきました。フィンランド語は北ヨーロッパにおいて独特であり、インド・ヨーロッパ語族よりもウラル語族にその起源をさかのぼります。このことは、フィンランド人の遺伝子のいくつかが北部アジアに起源を持つことを示唆しています。しかし、初期の遺伝子分析では、フィンランド人が残りのヨーロッパ地域と密接な関係があることを示しました。科学者たちは遺伝子ではなく言語の普及がフィンランド語の独自性を最も説明するという仮説を支持しました。しかしながら、オックスフォード大学クリス・タイラースミス博士のグループは、アジアで多く見られるY染色体多型がフィンランド人にも広くひろがっていることを発見しました。かれらは反論が難しいほど、アジアからの移住を示す証拠を示しました。ウラル語を話すフィンランド人のY染色体血統のほぼ半数は、中央アジアウラル語族の人々と類似しています。この研究は世代から世代への言語の受け渡しが母系よりも父系によって管理されるという興味深い理論と一致します。

Y染色体および言語遺産における別の相関性研究がバスク語および その周辺地域の人口で行なわれました。バスク人の特徴はユニークであり、それはエスニック・グループを含む他の言語とは非常に異なる言語を持っています。 どちらかというと日本人や朝鮮語に属するウラル=アルタイ語族に属します。タイラースミス博士のグループと共同者は、バスク人のY染色体が他の周辺民族と異なっているかを調べるために、Y染色体マーカーを使用しました。この研究を通じて、彼らは特殊のY染色体血統(それはこの血統はまったく新しい起源を持ち、世界の大部分においてまれか、存在しない)を持っていることを発見しました。しかしながら、このY染色体血統は、バスク 人と、カタロニア人(彼らは異なる語族に属し、それぞれの言語を話す)の間で高い頻度で共有しています。研究者たちは、現在彼らが話している言語が、バスク人とカタロニア人の男性を主として遺伝子拡散があったという考えを指示する証拠を示しました。彼らが研究したDNAの多形は数千年前に生じた ものと正確に指示されました。面白いことに、バスク人のY染色体血統は、南アメリカ(イベリアと南アメリカの古代の結びつき今日の歴史研究からは、期待されていないものであった)で見つかりました。更にこの遺伝子マーカーはフランス、ドイツおよび イギリスでも見つかりました。

Y染色体フィンガープリント検査は、姓名やその祖先の歴史を研究する系図学者にとって有益なものです。現代のほとんどのヨーロッパ人の姓は13世紀以降に出現しました。中世期のイギリスからは、子供が父親の姓名を受け継ぐのは習慣となっています。
オックスフォード大学ブライアン・サイクス博士は自分の氏である“サイクス”とY染色体ハプロタイプの一致性に関する研究を進めました。サイクスという氏の最も多く分布しているのはヨークシャー郡、ランカシャー郡、チェシア郡にありました。ブライアン・サイクスとその協力者はY染色体ハプロタイプとサイクスのDNAサンプルの間に重要な関連性を報告しました。この研究は大変重要な法医学的及び系図的関わり合いを有するものです。家系図や戸籍で共通の祖先が判断ができてはいないが、同一の氏を有している家系図の異なる家計の系統の関連を調査するのに利用することができます。Y染色体を決定するために一般的に利用されるマーカーの場所は右図でご覧になれます。

Y染色体はアメリカ合衆国第3代大統領、トーマス・ジェファーソンに関するDNA鑑定検査において採用され系図学者の間でポピュラーなモノとなりました。バージニア州シャーロッツビル在住で、すでに病理学者を引退したユージン・フォスターが科学誌『ネイチャー』の共同執筆者として投稿した記事の出版以来、系図学者のなかでY染色体に対する関心が一層高まりました。トーマス・ジェファーソン大統領が、1802年にある子供の父親であると訴えられた記事が始まりでした。彼の子供であると思われたのはトーマス・ウッドソンで母親はサリー・ヘミングス。子供の出生日は1790年でジェファーソンとサリー・ヘミングスがフランスから帰国した直後でした。アフリカ系アメリカ人の集まりであるアフロ・アメリカウッドソン家族会の会員たちはトーマス・ジェファーソンがトーマス・ウッドソンの父親であると確信していました。科学チームはトーマス・ウッドソンの子孫たちがトーマス・ジェファーソン大統領と関係があるかどうかという興味深い目的を持っていました。

サリー・ヘミングスにはすくなくとも4人の子供がいました。一番下の息子、エストンは1808年に生まれています。記録ではエストンがトーマス・ジェファーソンと著しい類似点をもっていたことを指摘しており、その点が彼をエストン・ヘミングス・ジェファーソンとして、ウィスコンシン州マジソンの白人社会へ接近する機会を与えました。エストンの子孫たちはトーマス・ジェファーソンが彼の父親であったと信じています。トーマス・ジェファーソンの伝記を研究する学者たちはジェファーソンの女性のきょうだいの息子であるサミュエル又はピーター・カーがエストンとトーマス・ウッドソンの父親であると主張しています。
フォスターのチームはトーマス・ウッドソンの2人の息子とエストン・ヘミングス・ジェファーソンの男性系子孫1名、そして、サミュエルとピーター・カーの祖父であるジョン・カーの息子たちである男性系子孫3名、合わせて5名の男性系子孫のサンプルを分析しました。彼らが発見したものの最も確かな説明として、トーマス・ジェファーソンがカー兄弟のいずれよりも、より、エストン・ヘミングス・ジェファーソンの父親らしいと報告しました。研究者たちは、トーマス・ウッドソンはトーマス・ジェファーソンの息子ではないと結論しました。公表されたデータは政治的論争を巻き起こすのに十分なほど興味深く、科学的にも挑戦的なものでした。メリランド州フォートワシントンに住む、ジェファーソン家子孫の夫であり、系図学者でもあったハーバート・バーガーからのクレームが起こりました。バーガー氏はジェファーソン家の生きているメンバー探しを援助し、さらに、DNA研究のために血液を提供するよう彼らを説得しました。しかしながら、彼は論説で認められることもなく、その理論さえも言及されませんでした。バーガー氏はエストン・ヘミングスの父親に最も近いのは、エストンの妊娠時すでに65歳であったトーマス・ジェファーソンではなく、ジェファーソンの弟であったランドルフであると主張しています。ランドルフは20マイル程のところに住んでおり、トーマス・ジェファーソンより12歳若かったのです。バーガー氏はさらに、ランドルフの息子たちも父親の候補であると理論付けています。そのうちの1人であるアイシャムはヘミングスの居住地区に知人がいたと報告されています。政治的な非難は、ワシントンDCに本拠を置く保守的組織の役員であったリード・アーバインによって始められました。アーバイン氏は、1998年11月の米国総選挙前夜にビル・クリントン大統領がこのような話を必要としたように、そのような時期に父性鑑定案件に関する記事が公表されることにクレームしました。
この記事は遺伝による継承、その鑑定能力、父性鑑定及び遠い家族関係鑑定の制限、そして、より重要なこととして、このようなデータ解析を行うことへの私たちの同意などを理解することの重要性を証明しています。(ここをクリックして、ジェファーソン家の問題を見てください: ロバートJ.ハスキーが管理し、ヘミングズがデータを公表しました。)

Y染色体は家系調査の研究のみに利用されるだけではありません。Y染色体は多くの特性の表現にも影響しています。しかしながら、男性間のY染色体と表現型の差異に関連する知識が大きく不足していたこともあり、Y染色体はしばしば未知の分野とされてきました。Y染色体上のみで発見される遺伝子座によってコントロールされる特性は限雄性と呼ばれています。無精子症、生殖腺芽細胞腫を例外として、人間における純粋な限雄性遺伝は知られていません。NIH(国立衛生研究所)デービッド・ゴールドマンはフィンランドの研究者とともに、Y染色体内の差異が、アルコール依存症における脆弱性の差異に関係するという証拠を示すことができました。しかしながら、これらの違いは、Y染色体ハプロタイプとアルコール中毒の亜流であると思われてきた個性変数との関連を実証するものでないと、著者は指摘しています。

遺伝子プール民族性・人口のパターン評価:

研究所では遺伝子プール人口評価のためにY染色体mtDNAの両方を分析する技術力を持っています。遺伝子プール人口評価は常染色体のDNAY染色体mtDNAを使用し検査することができます。現在、研究所ではインディアン遺伝子プール人口評価のためにY染色体とmtDNA鑑定を提供しています。多くの人々が、彼らの民族に考えを深めるためにそのY染色体の観察に興味を持っています。私たちは、研究者が彼らのY染色体ハプロタイプデータ、そして、常染色体染色体データを提出できるシステムを開発して、かれらの民族性の確率について計算するために作業を行っています。右図の頻度グラフで対立遺伝子座頻度がエスニック・グループ間でどう異なるかを表しています。

右図に位置するこのDNA移動パターン地図は世界中のDNA母集団から編集された研究で作成されており. それは、最初の人類が1,000年前にアフリカおよそ13万-18万年に表れたことをで起こった事を表しています。DNA移住図表
注意:
a) mtDNAマクロ家系Lはアフリカで広く行き渡っている。b)mt-DNAマクロ家系MとNはユーラシアとオーストラリア大陸で見られる。c)mtDNA家系H、I、J、K、T、N、U、V、W、Xは西ユーラシアで広く行き渡っている。d)mtDNA家系A、B、C、D、E、F、G、M、P、Q、Zはアジアとオセアニアで広く行き渡っている。e)mtDNA家系A、B、C、D、Xはアメリカ大陸で見られる。

 

Yハプロタイプ家系例:

Y染色体ハプロタイプ:

Y染色体ハプロタイプは、その家系の系譜で共通の男性(父系)系統の鑑定のために利用されます。例えば、ある男性のグループには厳密な家系ライン(全員が”徳川”などの同じ姓を持つ)があって、共通の祖先を持つと考えられるなら、個々個人のY染色体を調べる事は、彼らの憶測を指示し、主張する材料としてかなり有効です。同じ父系の出身者(鈴木性すべての男性)全員からY染色体マーカーを見ることによって、我々は、彼らが全員、(関係があると思われる2名の人物同士の関係で、少ない数ながら10世代から20世代未満の世代間に発生する突然変異率を計算し、考慮を行いながら)同じY染色体マーカーを共有しているかを評価できます。以下に注意してください。この検査は、ある人物にとっては答えたくない質問かもしれませんが、その家系で父系であるかないかを区別する事にも使用できます。そして、Y染色体氏名研究をするとき、警告が鳴らされます。

この方法は系譜学者にとってはかなりの有益な手段ですが、それには制限と共にあります。
例えば、Y染色体ハプロタイプを調べる事ではその家族から類似度の多くの情報、つまり家族であるかの肯定か否定かを求めることはできません。右の図のY染色体遺伝パターンはY染色体(赤い正方形)が父親から息子までどう排他的(男性は正方形で表されています。女性は円で表されています)に渡されるかを示しています。下のサンプルのY染色体苗字表を見てください。(注意: 研究所では現在24のY-STRマーカーを使用していますが、15のマーカーだけがこの例で使用されます)。

名前
#1
#2
#3
#4
#5
#6
#7
#8
#9
#10
#11
#12
#13
#14
#15
徳川1
12
8
6
7
8
12
14
21
17
18
19
30
16
22
14
徳川2
12
8
6
7
8
12
14
21
17
18
19
30
16
22
14
徳川3
12
8
6
7
8
12
14
21
17
18
19
30
16
22
14
徳川4
12
9
6
7
8
12
14
21
17
18
19
30
16
22
14
徳川5
12
8
10
7
6
12
14
23
16
18
19
30
16
21
14
徳川6
10
11
6
7
8
14
12
21
15
16
18
28
15
20
14
徳川7
13
9
6
7
10
12
14
21
17
18
19
30
16
22
14
徳川8
12
8
8
10
8
12
14
23
17
18
18
31
16
20
14
徳川9
12
8
8
10
8
12
14
23
17
18
18
31
16
20
14
Y染色体ハプロタイプの検査結果:

Y染色体ハプロタイプの検査結果の説明
Y染色体の変異は、一般的には500世代ごとに一回、遺伝子座(Heyer et al.1997)で起こります。したがって、24ヶ所の遺伝子座を検査すれば、おのおのの遺伝子座は20.8世代ごとの変異を表わしていると考えることができます。
すなわち、500世代÷24マーカー=20.8世代となります。
 

2 ハプロタイプを比較する場合で示される結果の例:
突然変異率
一致評価
共通と思われる祖先のいる世代
95%の信頼 できる世代間
0.0040
24/24
3.6
0.1 ―19.2
0.0040
24/23
8.9
1.3 ―29.7
0.0040
24/22
14.5
3.4 ―39.3

キーワード:
MRCA (most recent common ancestor):
最も近い共通の祖先。

MLE (most likely estimate): 最も近い共通の祖先がいつ頃生きていたかの推定値。MLEは世代を表わす数値として最も一般的に提示されます。 
 

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